社会、特に教会(小教区)において小さくても良いので一人ひとりのメンバーが霊的なところを伝えていこう!
日本CLC 新代表世話人 佐無田 靖
今年の2月の日本CLC総会で代表世話人に選出された佐無田 靖です。
現在、EA小暮神父様、補佐である岡田芳明・友季子夫妻、ボスコ(張晋華)さん、佐無田夫婦の6名で集まりを持ち始めたところです。
旧代表世話人の隆さん、小暮神父様からの総会で報告があった2年間のふりかえりと次期への課題をもとに、3月より分かち合いを続けているところです。
また、3月末に広島、山口、北九州のコミュニティを廻ってきました。これから皆さんのコミュニティへ出向いて、分かち合いながら、神が望んでおられる日本CLCを考えていきたいと思っています。また、要CLC(執行委員会<以下省略>)に皆さんを短期に長期に招いて進めていく予定ですのでその際はよろしくお願いします。
まずは少し、私のことを知ってもらうために分かち合いをしたいと思います。
熊本県人吉市出身で63歳になります。幼児洗礼で高校卒業まではそこで暮らし、その後、上京し、大学卒業後、香料会社に入社し、サラリーマンをしていました。仕事は食品の香りを創造する調香師(フレーバーリスト)として40年余り務め、退職し、今はフリーでコンサルタント的に主に日本、韓国、中国の若い調香師たちの養成の仕事をしています。30歳の時に結婚し、3名の子供に恵まれ、皆成長し、今は2匹の犬たちとともに毎日を過ごしています。
CLCとの出会いは30歳の頃、エド(ネメシュ神父様)に助けられたのがきっかけです。現在はTIMECLCをライフコミュニティとして例会を続けています。
私はCLC的な生き方をサラリーマン社会の中で、どう証しするかが神から与えられた課題だったように思っています。忙しい毎日の中でどう祈れば良いのか、また、会社での人との関わりの中で堪えられないことが幾度もあり、悩み、神にすがり、乗り越えてきたことです。
日々の霊操の誘いを受け、通勤時間帯を使って祈り、仕事の合間を見て毎週同伴者と面接をし、霊操のダイナニズムを味わわせてもらいました。そして、退職後、30日間の霊操の機会をいただきました。その十字架上のイエスに向かう祈りの中で、神に「これまでの自分の60年間の善いことも悪いことも、全ての人としての執着を差し出せ」と言われ、それを捧げた途端に、今まで持っていた「闇」も全て洗い流されて、清々しい自分を感じました。これで終わりかと思うとイエスが復活後、弟子たちとともにイエスを待っているのに現れてくれません。焦る気持ちもありましたがかなりの時間、待ち続けました。イエスが「あなたがたに平和があるように」(ルカ24・36、ヨハネ20・19)と現れてくださった時の喜びは今でも忘れられません。もうすでに1年以上経過していますがその気持ちを持ち続けられていますし、「どんな時でもイエスとともにいる」という実感を再確認しました。神様はすごいなあという気持ちです。
今回の総会の選挙も、実際に投票を始める直前まで、選ばれるという感じはなく、共同識別の中で聖霊に後ろから押される感じを受けたことだけを覚えています。私はこの共同識別の中で代表世話人というのは日本CLCのリーダーではなく、むしろ、「仕える者になりなさい」(マタイ23・11)と神に告げられたと感じがしています。この前の6〜7年間の経験は「イエスに仕えるため」の準備だったのかもしれません。
次に新要CLC(新執行委員会)としての2年間の方向性についての考えを述べさせていただきます。
(1)日本CLCの2年間の方向性(方針)
日本CLCのメンバー一人ひとりのミッションの方向性(方針)として、「社会、特に教会(小教区)において小さくても良いので一人ひとりのメンバーが霊的なところを伝えていく」を掲げたいと思います。
今の日本社会は教会(小教区)において、多くの人が乾き、いわゆる霊的なものへ乾きを感じています。教会の活動の根源が神から来ていること、それによって慰めがあることを感じさせるように働きたいのです。ただ、日本の教会の現状は教区や教区内でのそれぞれの小教区でも一辺倒ではなく、CLCを名乗りながら、進めていくことの難しさを感じています。霊的なところをと伝えていくことができるところはできる方法で、できないところは小教区の一員として、また、イエズス会や修道会の助けとなって、一人ひとりのメンバーが意識して、また霊的になって歩むことでそれを伝え、感じさせてもらえることを信じます。
(2)日本CLC内の三つの課題
①コミュニティ(ライフコミュニティ)の見直し
総会でのふりかえりの中でコミュニティへのコミットメントのアンバランス、コミュニティ内でのメンバーの養成、総会の在り方等のテクニカルな課題が挙げられました。
その中でまず、私たちがコミュニティを通じて生活の中でどう神と関わっているか、霊操的な祈りがどのように入り込んでいるかを再度見直してほしいと思います。
また、一人ひとりがしっかりと信頼して分かち合える場としてのライフコミュニティを持っているか、また、小コミュニティをそういう場にしているか、サービスコミュニティとの区別がついているかについても見直してもらいたいと思っています。
そのために、最優先課題として、「例会の手引き」の見直しを進めていく予定です。その中に識別や意識の究明等の霊操的な部分をきちんと織りこんでいきたいと考えています。また、それに沿って、2011年に出されたガイドの手引きもそれに合わせてより活きたものへ変えて行きたいと思います。さらにそれを使って、永久誓約者を中心としたエリアごとのガイドの養成につなげていければと思います。
②メンバーへの霊操の機会提供および霊的同伴者の養成
一人ひとりのメンバーが霊操は意識して、その祈りを続けていると確信しています。CLCの8日間の霊操、日常生活の霊操、9ステップの3ヶ月間の霊操の機会を皆さんにできるだけ多く提供することが必要と考えています。2020年はEAと相談しながら企画して行く予定です。
また、イエズス会の力を借りて、同伴者の養成も永久誓約者を中心にCLCのメンバー同士で同伴ができるように成長することを望みます。当面の養成はせせらぎ研修会の参加を呼びかけます。
③若者(30代まで)への呼びかけ
小暮神父様が総会時に話されたようにキリスト者として使徒的継承を意識しながら、社会、教会、イエズス会(Magisへの協力)、CLCの中などの派遣されたところで、特に深く分かち合うことのできるコミュニティ作りを中心において、若い人たちに霊的なものを伝えて行くことを意識して進めたいと思います。
(3)日本CLCの活動を進めて行く中でのミッション
ミッションにはCLC内部と外部とがあります。
特に日本CLC内部へのミッションを意識していただきたいと思います。この内部ミッションは要CLCが代わっても進められる体制を改めて考え直さなければならない時に来ています。
CLCメンバーでお互いに支えられるように、エリアに関係なく、皆さんの関心がある分野ごとにチームミニストリーの考えを導入し、早いうちに移行し、その中で内部のミッションを継続的に進めてもらおうかと考えています。当面、体制ができるまでは要CLCのメンバーが代行します。
次に日本CLCとして外部ミッションですが、現時点での共通のミッションは鎌倉黙想の家のみと考えています。それ以外の活動は、原則的には日本CLC共通のミッションとはせず、メンバーの活動を情報共有し、適宜協力していくこととします。また、中井神父・副EAが取り組んでおられる日韓の問題についてもCLCとして体験学習等で関わりながら支えていく予定です。
(4)永久誓約者の役割
永久誓約をすることによって、真のCLCのメンバーとなり、それはゴールではなく出発点としてイエスの使命を識別しながら、生きていくよう心がけることになります。これが永久誓約者です。それはライフコミュニティを超えて、より広いコミュニティに対して自分のできる貢献をしていきたいという望みを表明する(執行委員会などの役割分担、分担金等の納入、大会、地区集会、総会等の企画実行、世界コミュニティに積極的に参画)ということになります。このことをしっかりふりかえり見直しをしていただきたいと思っています。
また、永久誓約者の役割については父の家CLCを通じて、皆さんの意見をしっかり受け止め、今後のことを考えていきたいとも思います。
最後に私、代表世話人は日本CLCの「仕える者」として、歩むことを望んでいます。
その手始めとして、要CLCはエリアにこだわらず、北海道、東北、東京、横浜、静岡、大阪、広島、山口、北九州、長崎などの小コミュニティに出向いて分かち合いをしたいと考えています。また、そのために皆さんのいろいろな意見を寄せてください。よろしくお願いします。